100日山作戰 その87

囲碁が面白い
完全に独学で 始めて1ヶ月くらい
ずっと 趣味はないと言い続けてきた俺がついに趣味を持ったかも知れない

スマホの電波が届かないところにいることがあって パズルゲームをダウンロードしてみて始めたのだけれど 誰とも話を共有できず勝っても不毛な気持ちになっていった
そんなとき「同じちまちまやるのなら囲碁はどうだろう ルールがちょっと違うらしいけれど中国のひとともいずれ対戦できるかも知れない 言葉もわからないのに囲碁だけできたりしたら面白いじゃないか」なんて思って始めてみたら はまった

とはいえ リアルでもネット上でも 誰とも対戦したことがない上 アプリの14級のAIにたまに勝ち 13級にAIにいたぶられやられ続けるだけの作業を囲碁と呼ぶのかも不明だけれど ただただ時間を見つけては 囲まれている

囲碁というのは囲んだら勝ちのゲームだ 囲まれないように相手の石を囲む
頭脳のすべてを使って嫌がらせをしながら 自分の陣地を広げるという目的を遂行する
目の前の敵の石を囲むことに精一杯になってしまうと 他で囲まれているのに気づかなかったりする
人生みたいだ

必ず交互に打っているのだから気づきそうなものだけれど これがどうして 結構な範囲を見事に見事に囲まれて気づいてももう打つ手がないなんてこともある 弱いからなんだろうけど

ずっと前に打ったひとつの石が救ってくれるなんてこともある あのときの俺ありがとうって思ったりする
人生みたいだ

負けても負けても 囲まれても囲まれても 暇があればやってしまい ヒントを見てはこんな方法があるのかと感心し さかのぼっては次にどう打つべきか頭をひねり 囲まれそうなのを逃れて返り討ちに合わせてやったりすると小躍りしてるのだから よっぽどたのしいのだろう

古道具屋さんで碁盤と碁石を買って来てみようかしら
でもしばらくは誰ともやらないよ 俺を負かしていいのはAIだけなんだ

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