不仲な愛情取り持ってやる
無様な内情織り込んだ揶揄
今夜の彼女のメイクは
コストに見合う
効果が見込めない
塞がったプライド削ぎとって去る
棟方志功の版画の様な目で
「お墓なんて要らない海に撒いて」
なんていきなり言われても
曼珠沙華咲いたら
あなたが咲かせたと思いたい
さめざめ泣いたら
新たな儚さを思えばいい
絡まった内臓飲み込んで呑る
ただれた性生活を慮る
駄目な脳に逆らって
グラインド煙に巻いて
笑って終わり迎えずとも
曼珠沙華咲いたら私が咲かせたと思って欲しい
寒さに泣いたら
形見の刀を売りなさい
曼珠沙華が咲いたら
片目だけ二重に変えて欲しい
さやけくも淫らに
まぶたに朝露は
溜まらない