優しそうな警察官に
文句を言ってるおじいさんがいた
警察官は怒らないし
拳銃で撃ってくることも
警棒で小突いてくることもない
おもいっきりゴネて
警察官はなだめ続けていた
おじいさんが
ぶん殴ってきそうな
こわそうなひとの割り込みや
ぜんぜん知らない
道行く若者のポイ捨てにも
物怖じせず意見をぶつけて
日々を暮らしてるのだったら
それは見上げたものかも知れないし
もしかすると
そのおじいさんは
どこか問題を抱えてるかもしれない
しかし優しそうで
手出しをしたら問題になる立場の
警察官や
駅員さんやウエイターさんにだけ
強くものを言ってるのであれば
その意見に多分
たいした価値はない
ひとは相手によって
態度を変えてしまうものだけれど
本当は変えないほうがいい
もし変えてしまうとき
俺たちは
そのひとに甘えてると
自覚したほうがいいんだろう
友達がやっても怒らないことを
おかあさんがしたら怒るのは
甘えてるからだ
友達が買い物を間違ったことや
ビデオを録画し忘れたことを
おかあさんに怒るくらいの剣幕で
怒るひとは多分頭がおかしいでしょう
誰かに言わない意見や要望を
誰かに強く言うとき
自分が使命感に燃えてるのか
人生の大事な部分を
守ろうとしてるのか
それとも甘えてるのか
考えてみると
甘えてることは多いよね
そう考えると仕事仲間や
バンドのメンバーって
すごい関係なんだなあと