さて 読む側がこぼれ落ちるか 書く側が折れるか デスロードを走り始めた全曲紹介
今回「さようなら」を書き終わってやっと四分の一にも達するという無謀
最初2つくらい書き溜めてから始めたのにすぐに追いついて 書いたらすぐ出す感じでずるずる
「さようなら」の後編 ベースやつづら吸音装置導入のはなしなど…
ベースを頼むはずだったのんちゃんが海外出張…
この作品集の前に出した限定シングル「明けない夜」のベースを弾いてくれたNonちゃんに今回この曲のベースも弾いて欲しくてお願い
楽譜までお渡ししていました もちろん塚本先生が書いたものです
Nonちゃんは清水たかや祭で一緒に演奏して 前からの山作戰ファンのみなさんをもうならせたひとですが その合奏の前から山作戰を気に入ってくれてよくしてくれた仲間
しかし今回のスケジュールを決めてるうちにあわただしくなって海外に旅立たれることに
帰ってくるのは締め切り後ということで時間切れとなりました スケジュールのやりくりを相当考えてくれていたんだと思いますが残念…
代役を立てる時間もなかったのでこの曲のベース 好き勝手に俺がパソコンで打ち込みました
「さようならのベース いいよね」
って言って下さるひともいますが Nonちゃんに頼むとしたら「こう弾いて」って言おうと思ってたことを打ち込む自分に「こうして!」って言い 自分で「はい…」って言って作業して作ったものがこちらです
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盛り上がって 狂おしくのたうちまわり過ぎた感じで 間奏に入ってうたいはじめのメロディーを楽器が奏でるあたりまで聴けます
存在感強すぎるギターの音のあつかいに現実を直視するのをやめる俺
ギターを一度ある方に頼みまして それはそれは素敵に弾いてもらって 音も綺麗で劇的によかったんです
しかし俺が思っていた つややかに濡れていて幼さを残す というイメージよりかなり大人っぽく乾いて自立した感じがして いろいろと音を調整しても自立しちゃう
どうにかしようと何日か調整しましたが「あいたかやま」での坪光君とのやりとりの「変態ベーシストはギターも面白かった」の項目でも触れた 加工された音のみをもらっていた状態だったこともあって 少々いじってもいい音の存在感が消えてくれない
俺の腕ではお手上げだー!!
どうしようもなくなった俺はこの曲の作業を保留し 他の曲を仕上げることに集中しまして(現実逃避とも言う)一時は
「『さようなら』は今回収録しないでおこうかしらね」
とすら思いました
そこへ別件でテンパっていた社長が
「は!? ちゃんと謝ってそのトラックは使わないにするさや!すりゃいいだよ!(使わないことにするといいよ!そうすればいいさ!)」
と叫び両手を高々と突き上げたのでした
我に返った俺は新たなギターを録り 完成させる決心をしたのです
困ったときの坪光君
その夜また俺は坪光君にメッセージしました
「この曲にエレキギターのバッキングを入れたいんです コード譜ならあります!!」
「やってみます」
そうやって送られてきたファイルはOASISのバラードやアコースティックギターでやるようなストローク(弦を上下にかき鳴らす感じ)のアプローチでした
エフェクトをかけたものと素の音をもらいましたが心配で仕方ない俺
坪光君のスケジュールとうちの締め切りとを考えると録り直しができるのはその日の夜
つぎにトライできる日は締め切りのあとだった
「8分刻みはできますか?」
と食い下がって違うパターンもお願いする貧乏性
快くそれもやってもらいました
音源の左寄りの位置でお聴きいただけるエレキギターの音はその二つのパターンを場面で切り替えて編集し あの感じになっており サビのあたまでうたと一緒に ギャーンギャーン っていうところが特に好きです
うたはできるだけ響かないように録る
最後に 今回の作品集のヴォーカルはいままでと違う録り方をしています
マイクは「山作戰」のときから変わらずRODEのNT2(NT2-Aではないもっと旧い型のもの)を使っていまして アコギも含めて今回は全部それで録りましたが うたを録る際にいままでは部屋の真ん中にマイクスタンドを立ててそのままポップガード(マイクに息がかかってノイズが出たりするのを防ぐ道具)も使わずにそのまま録っていましたが 今回は
なんだこれは?(笑)
マイクの向こうに 旧い民家からもらってきた衣服を入れておくつづらを置き中に各種スポンジをはめ込んで響きを抑えています
さらにいままでよりかなりマイクに近づいて録るためにポップガードも使用することにしました
以前の録音をいま聴くと その当時はそんなものだと思っていた成分が 直接マイクが拾っている声とは別に部屋に響いた声も拾っていて それがコンプで持ち上がってきてるんだと身を持ってわかって それが素敵なこともあるんですがコントロールできないのは困るなと思い 「並んだ独り」以外の11曲はこの「つづら吸音装置」を使って録りました
さらにマイクへ近づいて録るようになったことで いままの録音では終始声を張ってうたっていたのを 柔軟に囁いたり叫んだりしてうたうことができるようになりました
ちなみにこの「さようなら」のうたはうたいはじめは口をあまり大きく開けずに鼻に抜ける声で サビでは喉から身体を大きく鳴らして全体でうたうようにして情景を伝えようとしています
独りでパソコンから離れてうたっているので細かい調整はできないんですがこの曲のように声量が大きく変わるプロジェクトでは特に 音がひずみにくい32bit-floatでの録音の恩恵を受けてます
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