独り語りに戻る本人による作品集『山作用』解説 公開するとアクセス数は伸びますが 山作用の売上には関係ないみたいです
ないのかよ!(笑)
今回は作品集内で唯一アコースティックギターとボーカルのみで収録した『並んだ独り』のこと
ドイツ人 並ぶ
歌詞を読み返してみると やっぱり他の曲同様に男性が主導権握ってない感じがありますが 俺の人生観とは関係 ない はず…
メロディと断片の歌詞が出来上がって 曲名をつけた頃の表記は『並んだ独人』と表記していました
が 作業中疲れてボーッとしてるとその文字列が目に入り
「ん? なんだ?この 『並んだドイツ人』 って…」
と 自分でなんだかよくわからなくなってしまったので『独り』という表記に変えたことでおなじみの『並んだ独り』です
山作史上初の弾き語り一発撮り!無修正 流出!!
これは弾き語りで一発録り(楽器とうたの同時録音)しました
弾き語りっぽい録音は『山作業』のときの「もう電話もしない」がありましたが これはギターを録音したあとでおかしなところなどは重ねて弾き直してつながりが自然になるようにしてギター完成!
じゃあつぎはうたを録ろう というようなやりかたでした
つまり ギターの音や演奏にうたが影響されることはあっても うたにギターが影響を受けることはなかったってことだね(あたりまえのことだけど重要!)
ギターが過去になってしまったあと それを踏まえてうたってたわけですね
ところが ライブのときのように弾きながらうたいながら録るということはそれらがリアルタイムで相互に影響しあう様子を録るということなんだね!(いま書きながら気づいた)
マイクをセッティングしてテスト開始
ギターは少し前までメインで使っていたBurnyのBJ-50というもの
林楽器の百瀬さんという名工が作ったものだそうで たまにギター好きなおじさんから「百瀬さんか いいねー!」みたいに言われて意味がわからず困ってましたが 実にいい音がします
本当は打ち込みでトラックを作ってしまうほうが慣れているし楽なんだけど 曲の途中からベースが入って徐々に音数が増えるようなアレンジのデモを作ってみたらかえって味が薄まった気がして弾き語り収録を決心
「弾きながらうたえばそれで録音終わりだし 押さえにくいコードもほぼない曲 一曲仕上げる作業時間 最短記録更新しちゃうんじゃないの?
締め切り2日前だし ラッキー!」
なんて言い聞かせて始めました
長くても数時間で終わるだろう そうなれば午後は他のことができるかな? なんて算段もしてたんです
多分普通はギターとうたの弾き語り同録をする場合 座って弾き語りをしているものをよく見かける気がするんですが(ギターに向けたマイクの位置がずれにくいことと 座ったほうがギターを上手に弾ける場合が多いという理由もあるらしい)今回は座るとうたに力が入らない ので立ってやることにしました
ギターに向けて90度の角度で2本のマイクをセットして挑む
というのも『山作業』のときに収録した『もう電話もしない』はモノラルで録ってリバーブでステレオに広げた(機械的に響きを足してステレオっぽくした)ので 違うやり方ですこし音像を広げて録ってみたかったから
しかしそのために自分が立つ位置とギターへのマイクの向きを気にしながらうたって演奏しなければならず 立ち位置を畳のヘリなどを目安に覚えたりとさらに大変という自業自得
オーディオインターフェイスのマイクを入力できる穴の数が足りなくて うたのマイクだけ真空管の回路を積んだ機械を通して入力しました(マイク→その機械→インターフェイスと繋げば問題が解決するという理由)が そんな回避策のおかげで音の変化がいい方向へ働いて あたたかみや素朴さ 懐かしい感じを出していると思います
間違えてもやめない!やめてしまったらその先はアウェイなのだった
この曲と「黎明」のボーカルは得意の音声編集は封印して 『最初から最後まで通してうたい録音して修正もしない』と決めていたので 途中まで演奏してギターやうたを間違ったりしたら曲の最初に戻って演奏し直していたんですが ふと気づいた
前半がうまくいって間違えずに後半へさしかかってもどこかビクビクしてしまう…
間違いが怖いから とか そういうはなしじゃないのですよ
精神論が大嫌いというあなた ご安心ください
物理的な問題です
そう!
失敗してそこでやめてしまうと 間違ったところから先は演奏しない
そうなると間違えない前半は何度も演奏するのに 間違えた先はいわゆる演奏経験の少ない 『未体験ゾーン』として広がってしまうのだ!!!
知らず知らずのうちに前半だけ歌い込んでしまって後半はおっかなびっくりという感じになっていた
それに気づいたのはおそらく20回くらい失敗したところ
それ以降 失敗しても気に入らなくても 最後まで歌い切るようにしました
が ライブでやり慣れてるわけでもないのでやっぱり難しく
録った回数は
108回!!!
録音開始のとき1だったファイル名が108になっていたので回数は間違いないと思いますが 作業時間的にはむしろ打ち込みと音声の切り貼りで作った「蟬時雨」のほうが短かった
結果その日の文字通り早朝7時ごろから 夕方7時ごろまでかかりました
全然時短ではなかったけれど同録一発撮りならではの雰囲気が出たと思います
踏まえて聴いていただくと その場の空気が感じられるのではないかしら…
実は録音のとき一部「つんのめったかな?」と思った箇所がありました
聴き直してみたらおもしろかったし 弾き語りならではの作用だったので そのテイクを採用しました
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そんな「並んだ独り」の試聴はこちら⇑
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